西芳寺

西芳寺

「苔寺」の名で有名な西芳寺。ここも天龍寺同様、夢窓疎石が整備した庭園が、世界遺産に登録されたポイント。足利義満や義政などの将軍たちを夢中にさせた庭園だ。

庭園は小門の「向上関」を境に上下二股にわかれ、苔寺の名を高めたのが、黄金地を中心とした下段の回遺式庭園だ。とにかく遊歩道以外の地面を苔が覆い尽くす光景は、庭園美の極致。一方の上段は、趣をがらりと変えた日本最古の枯山水庭園。超一流の作庭家が手がけた、まったく異なる二つの庭園をもつ寺など、そうないだろう。

にもかかわらず、西芳寺の拝観には二の足を踏む人が多い。事前の申し込みと、やや高めの冥加金、さらに見学前に写経などの宗教行事に参加する必要があるためだ。

けれども、ここはお寺。宗教行事があることに何の不思議もない。拝観制限も、周辺環境と苔を守るための措置。実際に訪れ、この世のものとは思えないモスグリーンの空間に身を置けば、山下先生の言う「敷居の高さもやむなし」を実感するはずだ。

参考になるサイト
西芳寺

西芳寺〈さいほうじ〉
苔寺の別称で広く知られる。聖徳太子の別荘跡と伝わる場所に、天平年間(729~749)、行基が法相宗の寺として創建。その後、建久年間(1190~1199)に法然によって浄土宗に宗派を変え、さらに1339(暦応2)年に夢窓疎石によって臨済宗の寺となって今に至る。疎石は同時に、寺名をそれまでの西方寺から西芳寺に改めた。周辺環境を保護するため、1977(昭和52)年より拝観には申し込みが必要とたっている。

2008年12月11日|

カテゴリー:古都京都の文化財

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